今回は、PC-9801BXにすでに入っているFreeBSD(98) 2.2.1R-RELEASEを2.2.6-Rev02にアップグレードしたときのメモです。メモ程度の説明しかしてないので分かりにくいところが多いと思いますが…。
現在入っている FreeBSD(98) を起動し、ファイルシステムの構成やIPアドレスなどを控えておきます。
デバイス名 | マウントポイント | 備考 |
---|---|---|
/dev/wd0s1 | /dos/a | IDE HDD #0, MSDOS(FAT16) |
/dev/sd0s1 | /dos/b | SCSI HDD #0, MSDOS(FAT16) |
/dev/sd1s1 | /dos/c | SCSI HDD #1, MSDOS(FAT16) |
/dev/sd1s2a | / | SCSI HDD #1, UFS |
/dev/sd1s2b | swap | SCSI HDD #1, UFS |
/dev/sd1s2e | /var | SCSI HDD #1, UFS |
/dev/sd1s2f | /usr | SCSI HDD #1, UFS |
/dev/sd1s2g | /home | SCSI HDD #1, UFS |
/dev/od0 | /mo | SCSI MO #2 |
まずは、FreeBSDのアーカイブを入手します。ftpまたはCD-ROMなどで入手できます。 今回はftpで入手しました。インストールに最低限必要なものは2.2.6-RELEASEのbin内全て、src内のssys.*、さらにPC-98x1で動かすためのパッチ2.2.6-R02.tar.gzです。
PC-9801BXにはCD-ROMドライブがないため、入手したアーカイブをDOS領域に展開します。今回はCドライブ(デバイス名は/dev/sd1s1)に入れます。
まず、DOS領域に\freebsdディレクトリを作成。次に、ftpで入手したbin,srcディレクトリをコピーします。この時ロングファイル名にこだわらなくてもかまいません。
さらに、2.2.6-R02.tar.gzを展開しなければなりません。今回はWindows用のソフトWinZipを使用して、\freebsdの下に展開します。
\freebsd\floppy98の中にあるboot.flpを、\freebsd\tools98の中にあるrawrite.exeを使ってフロッピーディスクに書き込みます。
フロッピーディスクはあらかじめ、format /5 でフォーマットしておきます。
もし、ATAPIのCD-ROMドライブからのインストール、2台目以降のIDE HDDにインストール
する場合などは、別のboot.flpを使用します。(\freebsd\98readme\install.txtを参照)
フロッピーを入れ、再起動します。画面に boot: が表示されたら -c と入力します。するとUserConfigモードになるので、各設定を行います。プロンプトが表示される場合は、visual と入力しビジュアルモードにします。
不要なデバイスはDELキーで削除します。特に、ネットワークデバイスは必要なものだけにしておかないと起動しません。
インストール画面が表示されたら、アップグレードを選択します。 恐ろしげなメッセージがでますが、そのまま進めます。
/etcにあるファイルのいくつかは新しいものに置き換わります。以前のものは/usr/tmp/etcに移されます。
途中で/etc/rc.confがない旨のメッセージが出ます。これは、再起動後に再度設定を行うことになります。
インストールが終了したら、再起動します。
再起動を行うと、いくつか警告が出ますが、とりあえず無視します。
起動したらrootでログインし、インストーラを起動します。
set term=cons25w ; /stand/sysinstall
ホスト名などの情報は2.2.1ではsysconfigに収められていましたが、2.2.2以降rc.confになったため以前の情報が反映されません。なので、ここで再度設定を行います。
また、ルートディレクトリのデバイス名が変更されてますので、/etc/fstabファイルの/dev/sd1aを/dev/sd1s2aに変更します。
このままでも動作はしますが、メモリは8MBしか認識しないし、動作も少々遅いので、カーネルを再構築することにします。
/usr/src/sys/pc98/conf内にGENERIC98ファイルがありますので、これを適当な名前でコピーします。今回はPC9801BXにします。
cp -p GENERIC98 PC9801BX
次にPC9801BXを変更します。詳細はこちら。
変更が終わればPC9801BXにエラーがないかチェックします。
config PC9801BX
エラーがなければ実際に構築作業に入ります。ここで、シングルユーザになってない場合はシングルユーザになったほうがいいでしょう。
cd ../../compile/PC9801BXだいたい30分ぐらいで構築終了。カーネルをルートディレクトリにインストールします。
make depend; make
make installここで再起動をおこないます。
boot: がでたら -c を入力してUserConfigを行います。ここで起動できればインストールはひとまず完了。